耐震設計の取組み 耐震設計を合理的に行うためには、「地震動の適切な評価」と「精度の高い解析」が必要です。 このため弊社では、対象地点で常時微動(地震が発生していない状態での小さなレベルの地盤の振動)観測を実施して、“地盤の揺れやすさ”(サイト増幅特性)を推定することにより、地震動を適切に評価する取り組みを行っています。 また、対象施設について、詳細な土質調査データに基づき解析パラメータを設定し、2次元または3次元の地震応答解析(FLIP等)を用い、耐震設計を実施しています。 クルーズ振興への対応 国土交通省では、「明日の日本を支える観光ビジョン」の施策の一つである「訪日クルーズ旅客500万人」の実現に向けた取組として、既存の貨物船用バースを改良する等の既存岸壁を活用したクルーズ船受入環境の緊急整備を行っています。しかし、クルーズ船は、貨物船に比べて風圧面積が大きく、かつ船長が長いことから、既存岸壁の防舷材や係船柱では安全な着岸・係留が困難であり、また、延長不足により係留できない岸壁が存在する等、解決しなければならない課題があります。 このため弊社では、船体動揺シミュレーション等の数値解析を用いて適切な配索方法や必要な防舷材・係船柱の大きさを提案すると共に、桟橋やドルフィンの構造設計を行って延長不足を補う方法を提案する等、クルーズ振興への対応に積極的に取り組んでいます。 港湾におけるi-Construction ~CIMの活用~ への対応 国土交通省では、人口減少や高齢化社会に備え、労働者の減少を上回る生産性の向上などを目指した「i-Construction」のトップランナー施策である「ICTの全面的な活用」をCIMを用いて推進しています。 CIM(Construction Information Modeling/Management)は、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図ることを目的としています。 弊社では、維持管理・更新の時代に対応していくために、3D CADを導入する等、CIMへの対応について積極的に取組んでまいります。 |